憲法24条+9条―なぜ男女平等がねらわれるのか
憲法24条+9条―なぜ男女平等がねらわれるのか
弁護士 寺沢 勝子
「女は子どもを生む機械だ」などと厚生労働大臣が言う安倍内閣、自民党は、女だけでなく男も国民は国のためにあると考えています。
だから、「国民はよい家庭をつくり、よい国をつくる義務がある」と言って国防の義務と家族で支えあう公共の義務を男女で別々に担わせようとしているのです。
憲法24条は結婚や家族について、「個人の尊厳と両性の本質的平等」を定めていますが、自民党の憲法調査会のプロジェクトチームの論点整理では憲法24条で定める「婚姻・家族における両性平等規定」の見直しをかかげており、個人の尊厳ではなく、公共のための国民の義務を、男女の平等ではなく、女は女らしく、男は男らしく、それぞれに国と家族を守らせようというのです。 憲法9条を改悪して日本を戦争をする国にしようとしている安倍内閣は、「お国のために命を投げ出す」と言っても今の若者がすぐに「そうしよう」とはならないので、「国を守ることは自分の家族を守ることだ」と言って家族をまず出してきているのです。
「まず、家族、コミュニティーに奉仕する延長線の上に国に対する奉仕も位置づける。」とも言っています。
国防の義務を担うだけでなく、社会保障をどんどん後退させている自民党安倍内閣は、国がすべきことはせず社会保障を削って、家族どうしで支えあわせよう、しかも、主に女に家族を支える義務を負わせようとしています。
今度の参議院選挙、平和、個人の尊厳を守り、男女平等の実際的な実現をするには「憲法改悪を許さないぞ」と意思表示をしましょう。