名誉毀損・プライバシー侵害・脅迫行為等による損害賠償勝訴判決
「名誉毀損・プライバシー侵害・脅迫行為等による損害賠償勝訴判決」
弁護士 喜 田 崇 之
【はじめに】
名誉毀損・プライバシー侵害・脅迫行為等を理由とする損害賠償請求訴訟を提起し、これらが認定され、勝訴判決を勝ち取りました。
【事案の概要】
原告XさんはY氏との間でトラブルとなり、以後、Y氏は、定期的に、Xさんを誹謗中傷したり、原告の連絡先等を記載したビラを町で捲いたり、X氏に対して脅迫行為を行うなどしていました。。
Xさんは、警察に相談し、警察もY氏に注意をしましたが、逮捕・起訴までには至りませんでした。また、Y氏は、警察から注意を受けた後、上記行動を一時的に止めるときもありましたが、しばらくすると再び同様の行動を取ってきました。
そこで、Xさんは、Y氏に対し、名誉毀損・プライバシー侵害・脅迫行為等を理由とする損害賠償請求訴訟を提起しました。
【裁判の進行】
Y氏は、不法行為の成立を争いましたが、我々はY氏の言動を証拠化することに成功していましたので、Y氏の違法行為の主張・立証を尽くしました。Y氏は、最後まで悪びれる様子がなかったので、和解解決には至らず、判決が下されることになりました。
判決は、Y氏の行動が、Xさんのプライバシー侵害行為に該当すること、Xさんの社会的評価を著しく辱めるものであって名誉棄損行為に該当すること、極めて違法性の強い強迫行為であることを認定し、Xさんの損害賠償請求を認めました。
この判決の後、Y氏はついに、Xさんに対する誹謗中傷行為等を止めました。
【最後に】
裁判所が認めた損害額は、Xさんが被った損害を回復するに必ずしも十分なものとは言い難かったと考えていますが、裁判所が、Xさんの主張を認め、Y氏の行動をいずれも強い非難をもって違法と断罪したこと等は、十分に評価できる判決内容でした。
日本の裁判における名誉毀損・プライバシー侵害等の慰謝料額はまだまだ十分とは言えない状況にあり、費用との関係で裁判のハードルが高い状況にありますが、もちろん有効な解決になる場合もあります。
お困りの際には、ぜひご相談下さい。